[レポート] Keynote #linedevday_report
Keynote
2019年11月20日(水)・21日(木)にグランドニッコー東京 台場でLINEのデベロッパーカンファレンス「LINE DEVELOPER DAY 2019」が開催されました。
本記事は、セッション「Keynote」をレポートします。
スピーカー
Euivin Park様 LINE株式会社 CTO
2002年にゲーム開発を手がけるNeowiz Games Corporationに入社。その後、2005年、検索サービスの1noon(現NAVER Corporation)へ。2007年、NHN Japan株式会社に入社、11月にネイバージャパン株式会社に移籍、2013年4月、LINE株式会社執行役員に就任、2014年4月より現職。上級執行役員 CTOとして、LINE本体の開発を統括する。
スライド
レポート
Keynote
- LIFE with LINE
- プラットフォームを通じてつなげつつ、AIでより良いものに
- 20サービスを今年ローンチ
- 金融サービスを多くリリースし、オンラインで簡単に使えるように準備している
- 日本、台湾、インドネシアで銀行サービスを進めている
- LINE Payは、日本3700万、グローバルで5000万、リテンション率75%
- 中東やベトナムでも再挑戦をしている
- Connect with LINE Platform
- 開発者向けプラットフォームを進化せせてきた
- LINE Mini
- サービスをそのままLINEで提供
- サービス通知をLINEでできる
- お店はリテンション率を高くし、ユーザーはLINEからすぐ使える
- Natural Experience with AI
- より使いやすい状態をAIを使って実現する
- 音声認識やクレジットカードの認識、好みの把握
- LINEの利用シーン全てでAIがサポートしている
- 膨大なデータをハンドリングすることでAIをよりよく
- 2つのプリンシパル
- プライバシーファースト
- 全てのシステムやプロセスの一番重要視する
- データサイロをなくす
- データをバラバラに管理せずに統合管理する
- 管理や活用が難しくなるため
- プライバシーファースト
- Unified Self-Service Data Platform
AI
- Smart Channel
- トーク画面の一番上にパーソナライズした情報を提供
- 全てのデータを一元管理し、特徴量を抽出しレコメンデーションなどをサービスへ組み込む
- データ分析を1チームにし管理している
- 多くのAI技術を使ってきたが3rd Partyに提供しようとしている
- LINE Brain
- Clovaに必要な言語認識などMachine Learningを提供
- Vision
- DEVELOPER DAYでは、Vision APIで入場チェックイン
- カジュアルにデータを集めて活用していく
- OCR
- 元々あった技術であるがまた注目されている
- LINE BRAIN OCRが認識精度1位になった
- フォント生成技術(文字を500文字程度書くだけで、自動生成できる)
- データ生成やテストを自動化してよりAIを高度化していく
- 自然言語処理
- Messaging API / Clovaの公開そして、DUETの発表をした
- DUET
- 電話回線経由の音声認識、予約特化型AI
- シンプルだが役に立つサービスを作った
- LINE AiCall at 俺のGrill & Bakeryで実証実験開始(固定回線のみ)
- Voice Analysis
- 動画内の音声や人物を特定、キャプションの生成
- LINE LIVEなどでの利用が期待される
- LINE Brain
Data Platform & Infrastructure
- Data Platform
- よりデータを活用しやすくするためにセルフサービスで利用できるプラットフォームを作成
- 様々な部門で様々なニーズがあるがセルフサービスでできる
- 1日に1兆レコード, 390TB, 10万件
- 価値提供のための課題
- アクセシビリティ
- 複数のデータプラットフォームがありサービス横断の分析が難しかった
- マルチテナンシー →様々なニーズ、部門、サービス
- スケーラビリティがありオンデマンドに分析環境を提供できるか
- データ品質
- データサイエンティスト業務の8割りはデータ整理
- データ整理の自動化
- サービスを止めて統合ができないので、システムマイグレーションが難しい
- Unified Self-Service Data Platform
- データ統合をすることでより安全でより良いユーザー体験を実現するため開発中
- アクセシビリティ
- Fast lifecycle Infrastructure
- LINEのインフラ規模がとても大きい(1Tbpsを超えるトラフィック)
- 地球の複数拠点にデータセンターを構築し4万台のサーバーがある
- サーバーを積み上げると、スカイツリー3.5本分
- Verda(Private Cloud)
- 2200名の開発者に提供(60名のインフラエンジニアが開発)
- なぜPrivate Cloudか?
- 課題解決へのイニシアチブ
- Open Technology
- Open Stackベースで構築されている
- インフラのライフサイクルと開発のライフサイクルでのギャップの解消
- インフラの機能をソフトウェアで実装していく
- パフォーマンス、拡張性、保守性を高くするためにソフトウェアを基盤にする
- LINEはソフトウェアとして実装されているLBがある
- 機能リクエストがあり、ロールアウトしたが実際に使うと不具合があった
- インフラの場合はベンダーに問題解析/修正が入るがソフトウェアベースで不具合の修正が自社内で解決できた
- CI/CDが回しやすいので、フィードバックからデプロイまで数時間で完了
Security & Privacy
- Privacy First
- Data Governance
- LINEがより良いサービスを提供、ユーザーはより安全にサービスを受けるため
- 積極的なデータ活用をしている中で、法令遵守等を徹底している
- Privacy By Design
- データ活用するサービスは、企画・設計段階でガバナンスチームでの検討が入る
- ex. 顔認証入場
- データの取得内容、同意内容、保管場所、保管期間等を記載する必要がありこれらのチェックを専門家チームが行っている
- 国内サーバーに保存されイベント終了後削除
- Technology
- LINEアカウントのっとり
- アカウントのっとりに対して2段階認証を導入したがのっとられる事件が起きている
- のっとりを機械学習により検知を2年ほど行い2018年の時点で0にできた
- LINEスパムが発生しているので機械学習を用いて対策
- 相手が人間なのでフィルタリングルールを再構築する必要があったが、特徴抽出できフィルタリングルール構築の自動化ができるようになった
- スパムも減少傾向になっている
- Machine Learning & Security
- LINE Payなどは攻撃を受けやすい
- 機械学習にて特徴的なパターンを取引履歴から取得できた
- 検知できたのはポイントを集めて1つにして現金化やアカウント量産など
- フェイクニュース
- LINEは台湾ユーザ向けにニュースが本当か嘘かを判定するサービスを提供
- LINE Payなどは攻撃を受けやすい
- パスワード
- 生体認証と安全なプロトコル(FIDO)
- FIDO2をLINE Payアプリに導入(世界初)
- LINEアカウントのっとり
- Transparency
- データの透明性
- Transparency Reportを年2回発行
- データに関する実態を第三者調査を元に公開
- LINE interrust summit
- 年2回イベントを行いセキュリティなど深くディスカッションを行っている
- LINE Security Bug Bounty Program
- Hacker Oneで公開し脆弱性提供に報奨金を支払う
- Data Governance
Leading AI Technology
- LINEはアジアからAI Techカンパニーとして進化し続けていきたい
- 情報を共有していきながら共に成長していきたい
まとめ
LINE DEVELOPER DAY 2019がスタートしました。AI TechカンパニーとしてLINEが今後どのようなアクションを起こしていくかを感じることができました。
豊富なセッションも楽しみです。Developers.IOでは、セッションレポートを掲載していきます。